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友達の友達は

連休中日の日曜日、知り合いから声をかけてもらって飲み会に顔を出してきました。ひょんなことから誘われたのだけど、簡単に内容を聞くには、どうやら「友達の友達は友達」というコンセプトの元にいろんな大学の学生さんたちが集まる飲み会らしい。

「友達の友達は友達」・・・。私の人生にはなかった言葉にしばしショックを受ける。
友達の友達」は他人じゃない?せいぜい知人。そこから友達になるかどうかは全く別の話であるし、そもそも「友達の友達」になんて興味ないぞ。恋人の友達ならまだしも。

ということを色々考えていたせいで、「そもそも学生さんの飲み会に社会人が参加していいのか」という肝心な点をスッポリ失念する。「どんな雰囲気の集まりなんだろ~」という好奇心のみでほいほい出掛け、会場の居酒屋で「これに自己紹介を書いて首から提げてください。なるべく印象づけられるように文言を工夫してください」とカードを渡されたときに初めてびびる。

こっ、ここにいる30人もの学生さんたちは何を目的に集まっているんですか?婚活?(違う)

ドキドキしながら周囲を観察していると、びっくりするくらいきちんとした「社交」が繰り広げられている様子が見えてくる。参加しているのは大学1年生から院生まで様々だけど、基本的には学生さん。「自己紹介カード」を見せながら席を替わって話し込んだり、携帯で連絡先を交換したり、名刺交換までしている様を見て感心していると、「お隣いいですか?」と学生さんがやってきて、(合コンみたい・・・)と思いながら話す。

話を聞くと、起業を計画していたり、学生だけでカフェを経営していたり、フリーペーパーを編集していたり、映画を製作していたり、何だか本当に「目的意識」を持ってる人ばかり。明らかに異端者である私(社会人という点においても、参加した目的を持ってないという点においても)は壊れたオモチャのようにひたすら「えらいね~」と繰り返すしかないのでありました。

こういう、エネルギーがあって前向きでコミュニケーション能力(好きな言葉ではないけど)がある学生さんがこれからの社会を動かしていくのだろうな、と思いつつ、ふと自分を省みる。

ネットワークをつくりたいとか、たくさんの人とコミュニケートしたいとか、そういうシンプルに外に向かう力強い欲求をこれまで私は持ったことがない。会社の名刺でネットワークづくりに勤しむことはあるけれど、それはあくまで会社員としての責任感であり、「やりたいかやりたくないか」と言われると、やりたくない。

ひとりで静かに暮らしたい。雑多な世界はただ眺めていたい。交流するときは本気でしたい。

友人に「箱庭主義」と言われたけれど、本当にそうなんだろうな。人見知りはしないし、人と知り合うのは面白いけど、漠然とした知り合いをつくりたいわけじゃない。やっぱり私にとって「友達の友達」は他人であって、他人と一緒に時間を過ごしたいとは思えない。同じ時間を共有することが純粋な喜びとなりえる人、それが私にとっての友達の定義だ。

いろんなことを感じた面白い飲み会でした。でもこの飲み会で内定者の子と出くわしてしまい、プライベートと仕事モードが入り乱れてパニックに陥ったので、今後はもう参加しない(定期的に開かれているらしい)。ち、違うの!学生と偽って参加したわけじゃないからね!学生と偽って参加することに何のメリットがあるのか分からないけど違うから!内定者の子の「何でここにこの人が・・・」という茫然とした目が忘れられない。

でも個人的に「友達の友達は友達!」と言いきれる人はとっても好きだよ。誘ってくれてありがとう。
by saku_2425 | 2011-02-14 02:33 | うたかた日記
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