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あけましておめでとうございます

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すっかり遅くなってしまいましたが、新年あけましておめでとうございます。
今年もサクのうたかた考察日記をよろしくお願いいたします。

今年の正月は全国的に悪天候だったようですが、長崎の実家もすっぽりと雪に覆われ、それはそれは静かな正月を過ごすことができました。山の上にある住宅街なので、車も動かせずバスも運休となればちょっとした陸の孤島です。積もった雪があらゆる物音を吸いとる神々しい静寂。窓を照らす白いまぶしさ。木の葉にそっと重みを預ける儚げな美しさ。滅多に見られない光景にテンションが上がる。

「太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ!」
「次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ!」

ざっくざっくとブーツで白銀の庭の純潔を荒らした後(Sッ気発揮)、満足してコタツでひたすら本を読む。リディア・デイヴィス『話の終わり』、スカーレット・トマス『Y氏の終わり』(あ、終わり繋がり)、海堂尊『モルフェウスの領域』、東野圭吾『白夜行』、村上春樹『夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです』、「新潮」2011年1月号などなど。
読書に飽きたらテレビで箱根駅伝を応援したり、初詣に出かけたり、母と沖縄旅行の計画を立てたり、マインドマップでこれまでの人生とこれからの人生を考えたりしました。

一言で言うととびきり幸せなお正月だったよ!

ちなみに最後のヤツは拡散しすぎて現実と折り合いがつかず(そもそもマインドマップを使用するテーマじゃない気がする)、結果として未だ2011年の目標が定まっていないという事態に陥っておりますが、まあいいさ。2011年は始まったばかりだ。
初日の出よりも先に目に飛び込んできた、あの真っ白な生まれたての雪景色を今年のイメージの根底において、楽しく健やかな一年にしたいと思います。
# by saku_2425 | 2011-01-06 01:36 | うたかた日記

今年最後のご挨拶

窓の外には暴風が吹き荒れておりますが、気づかないふりをしてこれから帰省します。

当ブログ上では今年も大変お世話になりました。
今年はこれまででいちばん更新ができなかった年でしたが、辛抱強くお付き合いいただいてありがとうございました。バランスを取りながらこれからも続けていこうと思います。

しかしこのブログのタイトル、「サクのうたかた考察日記」よりも「サクのよろよろ迷走日記」のほうが合ってるんじゃないだろうか……。真剣に考えてみようか。

今年起こった出来事のすべてに感謝します。
周囲の、そしてオンラインで繋がった人々に感謝します。
これほどたくさんの愛(あるいは愛に類するもの)をいただいた年はありません。

2011年が皆様と皆様の家族にとって健やかな一年でありますよう祈ります。
よいお年をお迎えください!
# by saku_2425 | 2010-12-30 13:28 | うたかた日記

ノルウェイの森

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さあ、ノルウェイの森ですよ!村上春樹ファンの私、もちろんうきうき観てきましたよ。

好きな小説や漫画の映画化に拒否感を抱く人も多いけど、私は基本的にそれはないです。
私にとって『ノルウェイの森』は文章を暗記するほど何度も読み返している小説のひとつで、自分なりの『ノルウェイの森』像がかっちり出来上がってはいるのだけど、だからこそまた別の人の『ノルウェイの森』像を見せてもらえるというのはとても楽しみでした。

で、今回の映画だけど、「そうきたかー!」という箇所がたくさんあって面白かった。

ひとつひとつ挙げていくとキリがないのだけど、登場人物の造形だけでも気づかされる点がいっぱいあって目からウロコがポロポロ落ちました。

たとえばワタナベ君。村上作品の主人公はたいてい孤独でゴーイングマイウェイな人物なのだけど、松山ケンイチ演じるワタナベ君はとてもナチュラルに「当時の大学生」だった。one of themだった。そうか、彼はまだ20歳そこそこで、何も確立されておらず、常に苛立っていて淋しい、ただの男の子だったんだ、とストンと腑に落ちたのでした。

「わたしのこと好き?」「好きだよ」「どれくらい好き?」「春の熊くらい好きだよ」とかいう会話をしていても、彼は淋しく甘っちょろいおぼっちゃんなんだよ。だって20歳だもん!

緑にしても、エキセントリックで挑発的で性的でキュートという「ザ・男の願望ガール」というイメージしか抱いていなかったけれど、好きな男があんなにフラフラしてるんじゃそりゃSっ気も出したくなるよな!と思った。20歳で両親を亡くした苦労人で、「こんなに苦労してるのにさらに恋愛で苦労するなんて嫌!」って、うんうん、私だって思うよ緑。

そしていちばん印象的だったのが菊池凜子演じる直子でした。直子のイメージは弱く儚く美しく、緑とはまた別の意味で「ザ・男の願望ガール」(まあ、村上春樹の描く女性はみんなそうですけど)だったのですが、映画の直子は喚くわ泣くわ暴れるわ!そのメンヘラぶりが本当に胸に迫って、直子が生きている、原作を超えた!とまで思ってしまった。

トラン・アン・ユン監督という、おそらく村上春樹のファンである人が徹底的に解釈した『ノルウェイの森』を堪能させてもらって幸せでした。ファン同士で会話ができた気がする。
言いたいことはたくさんあるけど(その音楽どうなんすか!?とか、レイコさんがただのエロ熟女みたいになってますけどそのイメージですか!?とかetc)、でもこの映画を観てよかったです。映画化してくれてありがとうー!今度読み返すときはさらに豊穣なイメージが広がる気がします。

でも原作に忠実な台詞まわしは、正直ちょっと罰ゲームでした。すみません監督。

■映画「ノルウェイの森」公式サイト
# by saku_2425 | 2010-12-29 16:57 | 映画をみる

メリークリスマス!

さ、寒いですね~!今日はこれから長崎に帰る予定なのですが、さきほど母から電話があり「雪が降ってるよ」とのこと。オオウ…。ただでさえ寒い実家なのに…。
すっかり絶望してノートパソコンをベッドに引っ張り込み、布団に潜りながらポチポチとキーボードを叩いています。指がかじかむっつーの。

昨日、平常通りに仕事をしていると「クリスマスイブなのにまだ帰らないの?」と上司に言われたので、「そうですよね~、帰ります!」とニッコリして買い物に行ってきました。
職場と隣接した商業施設はクリスマスイルミネーションがきれいなこともあり、この時期はいつもカップルたちでみっちみちです。特にジュエリーの店には文字通りカップルが鈴なりになっているのでするりと避けて帰るのだけど、どういう風の吹き回しか昨夜はカップルたちの中にひょっこり割り込んでみました。

サンタクロースの帽子をかぶった可愛い店員さん(でも疲労のせいか目が虚ろ)がそばに寄ってきてくれたので、ピンキーリングをいくつか見せてもらう。

店員「指輪はつける指によって効果や意味が違うんですよ~」
サク「そうなんですか?どう違うんですか?」
店員「エネルギーは右手から入って左手から抜けるので、左手に指輪をすることでそれを封じ込めるんです」
サク「へえ、知らなかったです。じゃあ右手にする指輪はどんな意味があるんですか?」
店員「え?」
サク「え?」

たぶん彼女はカップルたちに左手につける指輪の説明ばかりしてきたのだろうなあ、と思いました。が、頑張って!

その後、キラキラした雰囲気に誘われるように久しぶりにショップで服を大量購入。馴染みの店員さんが「もークリスマスとか年末とかお正月とかー私たちにとってはいちばんきつい時期ですよう」と愚痴りまくるのを慰めながら、「クリスマスの夜景は残業でできている」という友人の言葉を思い出したりする。クリスマスを楽しむ人々よ、それを支えるたくさんの人々への感謝を忘れてはいけないよ!サンタクロースは「無償の贈与」という意味で決して現実にはあり得ない人間の夢だけれど、私たちひとりひとりの心の中に、きっとサンタクロースはいるのです(キリッ

今夜は長崎の祖父母と両親と一緒に、クリスマスという名目で食事に行ってきます。
世界中の家族が幸せでありますように。メリークリスマス!
# by saku_2425 | 2010-12-25 12:42 | うたかた日記

お久しぶりです

日曜日、渋谷で心の友・さやかさんとお茶しているときに「最近、部屋でぜんぜんPC立ち上げてないのよう」と言うと、「そうだよ、おさくちゃんのブログ『蹂躙される日々』で止まってるんだもん。覗いては『あ、蹂躙されてる』『まだ蹂躙されてる』って思ってるんだよ~」と言われた。

な、何その物騒なタイトル!

帰福後、慌てておおよそ1ヶ月ぶりにPCを立ち上げてみたら、何だか端末やらネットやらの色んなところからIDとかパスワードとか聞かれ、パニックになりながらようやくここに辿りついた次第です。
(PCって車と同じで、しばらく放っておくとあちこちが拗ねるのですね。未だにiTuneは機嫌を直してくれません。せめてiPodを充電させてよう…)

うわあ、先の記事を書いた記憶がない!11月22日。よっぽどテンパってたのね。
携帯からTwitterにぽちぽちと呟くことで生存報告に替えていたつもりだったのですが、なかなか腰を据えて文章を書くモードにはなれず、結果1ヶ月も放置してしまいました。
ごめんなさいうたかた日記。ごめんなさい訪問してくれていた皆様(アクセスログがえらいことになっとる)。

PCから離れている間、仕事したり勉強したり、出張したり旅行したり、帰省したり本を読んだり、たまに飲んだりデートしたりしていました。
時々ふとした出来事にぶつかって、「あ、これはブログに書きながら考えたいな」と思ってメモをしたりしていたのだけど、やはりブログはリアルタイムじゃなきゃダメですね。少なくとも私にとっては日記という形態が合っている様子です。日々のささやかな足どりと思考の記録はやっぱり貴重。読書や映画鑑賞の記録も個人的にとても大事。

しっかり続けていこう。

ただ、ブログと仕事、どちらを取るか?と言われると私は仕事を取る。今年はそのことを認識した年でもありました。いや当然じゃん、と言われそうだけど、これまでは意外とアイデンティティがぐらぐらしてましてね。
でも今年は色々とシビアな状況をくぐり抜けたのである意味、肝が据わりましたよ。さすが厄年。

今年も残すところあと10日足らず。久しぶりに復帰したうたかた日記上でゆっくり一年を振り返る作業を進めていきたいな。
# by saku_2425 | 2010-12-21 01:23 | うたかた日記