借金取りの王子

f0034543_23105613.jpg
村上真介はリストラを請負う会社に勤めるサラリーマン。昨日はデパート、今日はサラ金、明日は生保に乗り込んで、泣かれたり、殴られたり。相性バッチリの恋人陽子は恐ろしく気の強い女で、すんなり結婚とはいかないし、真介の前には難題山積み。だけど明日は来る――。他人事でないリストラ話に思わず涙。働く人必読の面白小説!

今年の正月、実家に帰ったら母が図書館から借りてきていた本です。
垣根涼介さんか、読んだことないな・・・と何気なく読み始めたところ、これが面白い!!
思わず、「おかーさん、おかーさん、これ面白いよー!」と階下に叫んでしまいました。
2009年最初の1冊がこれで良かった!と思ったくらい、個人的ヒットな本でした。

リストラ請負会社に勤める村上真介。その恋人の陽子。まず彼らが魅力的です。
そして、真介が相対する(つまりリストラ対象の)人々も、みんなとても魅力的。
特別な人はいないのです。主人公を含め、みんな、どこにでもいる普通の“勤め人”です。
でも、「働くこと」をこんなにもしっかりといきいきと書いている小説ってそうはないです。
登場人物たちがいろんな矜持を持って働いている、その姿の真剣さにぐっときました。

この単行本は、リストラ対象となる人々を主人公とした短篇から成っているのですが、なかでも表題作の「借金取りの王子」が素晴らしいです!これだけでも読んでほしい。泣きます。
最終話の「人にやさしく」も良かったな。本気で勉強になりました(人事&採用の・・・)。

この村上真介シリーズ(?)、実は2作目で、1作目は山本周五郎賞を受賞した『君たちに明日はない』なんだそうです。タイトルは知っていましたが、読んだことはありませんでした。読んでみよう。でも、本作から読んでも何の問題もないと思います。楽しく読めます。

「働く」あなたに、オススメです。いい小説ですよ♪

借金取りの王子

垣根 涼介 / 新潮社


君たちに明日はない

垣根 涼介 / 新潮社


[PR]
by saku_2425 | 2009-02-04 23:36 | 本をよむ
<< ナイン・ストーリーズ・オブ・ゲンジ 2009年1月に読んだ本 >>