2009年、印象に残った本ベスト3

さあ、本ですの。先に映画をアップしたけれど、いよいよ本ですの。本のベスト3は難しいねー!

数で言うと、2009年の読書総数は約80冊超といったところかな(マンガ、ビジネス書は除く)。
大きく変わったのは、図書館利用が減って、買う本が増えたこと。これはつまり、読んだ本を自分の血肉にしたい、腰を据えてじっくり読み込みたいという願望が強くなったということだと思います。
冊数としては減っているけど、本を読む姿勢はむしろ貪欲になっているのだ。おそらくそうなのだ。

自分をかたちづくるものとしての「文学」の比重が年々増大している。
その事実をまずは謙虚に受け止めようではないか。・・・どう対処するかは、ともかく。

2009年の読書総括としては、まずはやっぱり村上春樹の長篇が出たことが嬉しかった!
三崎亜記の長篇も出たし、穂村弘のエッセイ(および対談集)も出ました。
翻って、京極夏彦の京極堂シリーズ、ジョン・アーヴィングの新刊、よしもとばななの王国シリーズが出なかったのは残念でした。特によしもとばななの新刊(小説)が一冊も出なかったというのは意外だ。(でも「新潮」2010年2月号に書き下ろしの「王国」が掲載されるらしいから要チェックや!)

2009年に出会った作家さんで印象深いのは、川上未映子、津村記久子、津原泰水、J.エルロイ、イアン・マキューアンあたり。川上氏、津村氏はまだまだフレッシュなので、これからの成長も楽しめそう。
それから、内田樹や小田嶋隆、中島義道などの非文芸畑の方々にも楽しませていただきました。
ハマった!と言えるほどの出会いはなかったけど、これから文芸以外にも少しずつ守備範囲が広がっていくと面白そうだな。(でもどうなるかは分からないな)

そんな感じの2009年、無理やり選出したベスト3は以下の通りです。

1、1Q84(1、2)/村上春樹(新潮社)
2、そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります/川上未映子(ヒヨコ舎)
3、人生問題集/春日武彦・穂村弘(角川グループパブリッシング)

1位は説明するまでもないでしょう。個人的に好きな作家でずっと待っていたというのももちろん大きいけど、内容の質的にも今年読んだ小説の中でベストでした。素晴らしかった。
繰り返しになりますが、これだけのキャリアと実力、名声を持っている国民的作家が、奢ることも期待を外すことも自分勝手になることもなく、こんなに真摯に読者に対して物語を開いてくれるということ。それ自体が僥倖だ。アーティストと作品は別個の存在だと認識しているけど、村上春樹に対しては、もはや人として尊敬する。

『1Q84・3』は2010年4月刊行予定だそうですよ!元旦の新聞に載ってた。びっくりしました。
夏って言ってたじゃんーと思いつつも嬉しい。しかし「締め切りのある仕事はしない」作家だから、こうして告知されるということは、既に書き上げているということなんだろうか?どうなんだろうか?
2010年の1位も『1Q84』になっちゃったりしてね!むしろそれを期待していますが。

2位と3位に対して独立したレビューを行っていなかったのは予想外でした(自分のことなのに)。
でも、ブログを読み返しながら一冊一冊を思い出していると、この2冊はかなりしっかり頭に残っているのです。どうやら文体そのものや言語センスに「やられちゃった」2冊だったみたいです。
川上さんも穂村さんも言葉に対する反射神経が、もはや武術家レベルに研ぎ澄まされているよ。
加えて、言語表現に対する異常なほどの執着、執拗なまでの粘りがある。信頼できる物書きです。

他にも、森見登美彦『きつねのはなし』、岡康道・小田嶋隆『人生2割がちょうどいい』、ヤスミナ・カドラ『テロル』あたりも印象に残りました。

早くも2010年で期待しているのは、国内では『1Q84・3』に加えて絲山秋子さんの「超然」シリーズ(文芸誌「新潮」にて発表済み)、よしもとばななの「王国」シリーズ最新刊あたりかな。
それと、イアン・マキューアンをはじめとした海外作家もじっくり読んでいきたいです(正月にマキューアンの『贖罪』を読んだんだけど、やっぱりすごかったのよ・・・)。

今年もたくさんの素晴らしい本と出会えますように!

1Q84(1)

村上春樹 / 新潮社


1Q84(2)

村上春樹 / 新潮社


そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります

川上 未映子 / ヒヨコ舎


人生問題集

春日 武彦 / 角川グループパブリッシング


きつねのはなし (新潮文庫)

森見 登美彦 / 新潮社


人生2割がちょうどいい

岡 康道 / 講談社


テロル (ハヤカワepiブック・プラネット)

ヤスミナ・カドラ / 早川書房


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by saku_2425 | 2010-01-04 23:54 | 本をよむ
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