パパは多重債務者(サイマー)!

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見て見ぬふりもできない、田舎の親の借金トラブル、病気、離婚―。待ったなしの状況を、一人娘が切り抜けていく。解決のキーは「先送りしない」「抱え込まない」「助けすぎない」!30代現役編集者の著者が瑞々しく綴った、等身大ノンフィクション。

久しぶりの「本をよむ」エントリーは、友人・さやかさん(筆名:桂みなみ)の処女作でございます!
多重債務者となったお父さんに振り回され続けたお母さんと、援助し続けた一人娘のさやかさん。
波乱万丈の7年間の道のりをリアルに素直にいきいきと著したノンフィクションです。

私はゲラ段階で読ませてもらったのだけど、何て透明であかるい筆致だろう!と感動しました。
構えず、かっこつけず、分析せず、まさに体当たりでじたばたするみなみさんが本当にいとおしい。
そしてみなみさんを取り囲む人々(旦那さんはじめ)のやさしさが、またじんとさせてくれるのです。

とか言いながら実は私も「取り囲む人々」のひとりだったりする。えー、登場してるのです。

ハリケーンのような実家のゴタゴタに疲弊していた2008年(実際はもっと前からあったけど)。
そんななか、さやかさんのブログ(今はもう閉まっちゃった)を偶然見つけた7月。
思わずコメントをしてしまい、そこからメールのやりとりが始まって、初めて対面したのは同年12月。
そんな出会いが詳細に記されているのは本書の「聡美さんとの出会い」という章です。

そう、私は本書で松坂聡美さんという素敵な名前をいただいています。ま、サクなんですけど。

本書で公開されるサク実家の状況はけっこうヘビィに見えるでしょうが、私がこれまで言ったり書いたりしなかったのは、遠慮だったり、身内の恥をさらすのが嫌だったりという理由ではない。
実家の問題を自分の問題として捉えて語るのが嫌だった、というのがいちばん近い気がします。
言葉にするというのは考えるということ。それをしなかった私は、たぶん一種の思考停止状態だったんだろう。いつか自分の言葉で語るときがくるのかどうか、今は分かりません。

初めて対面したとき、本書にもありますが、さやかさんはこの本の原稿を書き始めたところでした。
「書くこと自体がつらくて吐きながら休み休み書いてるから、なかなか進まないんだよね~」と笑う彼女に、その気持ちが痛いほどわかって、それでも書こうとしている彼女の必死さが伝わって、「ああ、このひとは強いひとだ、私の代わりに書いてくれてるんだ!」という思いで胸がいっぱいになって言葉が出なかった。
その大きな掛け値のない感謝の気持ちはずっと続いています。さやかさん、本当にありがとう。

機会があれば皆さんもぜひ書店で手にとってみてください。
私がさやかさんに送ったメール(ふたりはメル友)などもほぼ原文ママで載っています。
自分の文章がこんなかたちで紙媒体に載るとは思ってもみなんだよ。
そして、さやかさんが描写するサクの外見・・・。こっぱずかしい。アハハハ(と笑って誤魔化す)。

週末には、この本の出版を楽しみにしていた母に渡してきます!(音読してと言われたらどうしよう・・・)

実録 パパは多重債務者(サイマー)!

桂 みなみ / 合同出版


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by saku_2425 | 2010-04-02 01:18 | 本をよむ
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