週末のミステリー読書

予定通り、週末は長崎で過ごしました。
土曜の夜にフライングで父の日のお祝いをした後、家族3人それぞれの自室に引き上げて読書。
私が福岡から持参したのは返却期限間近の図書館の本で、湊かなえ『少女』とエリザベス・キューブラー・ロス『ライフ・レッスン』の2冊。実家で読み終えて福岡に戻り、その足で返却しようと目論んでいたのだけど、実家の本棚に母がやはり図書館から借りてきた宮部みゆき『楽園 上・下』を見つけちゃう。

あ、これ読みたかったんだよね。文庫になったら買おうと思ってたんだよね。
一瞬逡巡したものの、結局欲望には勝てずに抜き取ってしまいました。

まずは湊かなえ『少女』を読了。『告白』『贖罪』と読んで3冊目の湊さんですが、これがいちばん丁寧につくられていたように感じました。あくまで感じですが。
殺人が起きる以上、せめてその「動機」をリアルに感じたいというのがやたら人死にが多い小説に対する私の2番目の願いです(1番目の願いは、「とにかく面白く読ませてほしい」。)。
『告白』『贖罪』はその願いが叶えられなかったのですが、『少女』は半分くらい、叶った、かな。

しかし終盤近くの展開に、「お、何かいい感じじゃない?友情チックで」と初ハッピーエンドをうっすら期待したのですが、いざ最後の着地点は予想もつかない逆・大団円でしばし唖然。
み、湊かなえさん恐るべし。ここまで悪意を貫いてくれたらいっそすがすがしい読後感。
『告白』のエキセントリックな派手さはないものの、なかなか読み応えのあった『少女』でした。

サッカーをちょっと観て気分を切り替えた後、宮部みゆき『楽園』に取り掛かる。

・・・ああ、これ『模倣犯』の9年後という設定なのか。模倣犯の記憶が既にあやふやだったのが惜しかったです。続けて読んだほうが確実に面白かっただろうな。
それでも宮部さんの重いテーマへの敬意をもった接近、どこまでもニュートラルで明るささえ滲む筆致、命を吹き込まれた登場人物たち、緻密でありながら風通しのいい構成など、おおいに感心し、おおいに楽しませてもらいました。湊さんとは全然ちがうところで読者層を持つ方だと思う。

一気に読み進め、ラストで宮部さんの優しさに涙が溢れ、本を閉じたら3時半でした。
6時間かかっちゃったけど、満ち足りた気分で眠りに就くことができました。小説よありがとう。

ここしばらく仕事関係のごたごたが続いていることもあって、体内エネルギーが枯渇気味です。
今週は「会社を出たら仕事のことは考えない」「部屋では好きなことをする」「ネットはあまり触らない」「たくさん寝る」を心掛けて、自分の中の井戸をこつこつ蘇らせたいと思います。
火曜と金曜にとっておきの楽しみをスタンバイさせているので、いざとなればそれを軸として飛び石のようにポンポン過ごすんだ!楽しい一週間になりますように。それではおやすみなさい。

少女 (ハヤカワ・ミステリワールド)

湊 かなえ / 早川書房


楽園〈上〉

宮部 みゆき / 文藝春秋


楽園 下

宮部 みゆき / 文藝春秋


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by saku_2425 | 2010-06-21 00:41 | 本をよむ
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