御礼参り。

時刻は午前0時を回りました。月曜です。新しい一週間が始まりました。もうちょっと待ちなされ。
ということで週末に長崎に帰った話を走り書きしまする。

今回は北海道のお土産を持って、母がお世話になった病院へ挨拶へ行ってきました。
心肺停止状態で担ぎ込まれ、電気ショックで蘇生した後も予断を許さない状況で無数の管に繋がれていた集中治療室。意識は戻ったけど言葉も出ず、みんなが後遺症を覚悟していた観察室。容態が落ち着いて移った4人部屋でせん妄が出てしまったため、師長さん判断で移していただいた個室(個室料金は要求されなかったのです。本当に感謝)。車椅子で通ったリハビリ室など、ふたりで静かに院内を歩く。

サク「覚えてる?集中治療室とか、観察室とか」
母親「ぜーんぜん覚えてない。個室にいたときのことしか覚えてない。それも1ヶ月くらい」
サク「自分で食べられるようになってからってこと?」
母親「うん、毎日アイス食べたこととか」

話しながらリハビリ室に向かい、お世話になった理学療法士の先生を呼び出していただく。
先生(といっても若い娘さん)、「歩いてるー!しゃべってるー!顔が丸くなってるー!」とひとしきり大騒ぎした後、涙を浮かべて母の手を握りしめてくれました。
2Fのナースステーションでも看護師さんたちが大騒ぎ。「えっ!嘘!?○○さん!?」と忙しいのにわらわらと集まってくださって、母も涙目でにこにこ。私もちょっと離れてにこにこ。
期間としては2ヶ月の入院だったけど、先がどうなるのか全然見えなかった2ヶ月間でした。
すさまじい嵐に翻弄されていた母や私たち家族をずっと明るい笑顔で励まし続けてくれたこの病院の皆さんに心から感謝しています。こうやって元気な顔を見せにこられて本当によかった。

最後に、ケースワーカーの先生を求めて地域連携相談室に顔を出す。
入院費とか医療費とか、介護保険とか、色々と相談に乗っていただいた方です。
母が戻ってこられないことを前提に、祖父母の介護のこととかも相談させてもらってたのだった。
ひょこっと覗くとすぐに気づいて「あれっ、わあ、サクさん!」と急いで近寄ってこられる。

先生「お久しぶりです!元気にしてますか?気になってたんです」
サク「その節は本当にお世話になりました。おかげさまで元気にしています。この通り」
先生「よかった~。お母様はどうですか?お元気ですか?」
母親「はい、おかげさまで元気よ」
先生「は?」
サク「え?」

隣に立っていた母親が口を開いた途端、顔を向けた先生の目が点になる。私も点になる。

先生「え?お母様?ええーーーっ!ご本人?嘘ーっ!」

何と先生、私のことはすぐ分かったそうだけど、隣の母は分からなかったんだと。
「ご姉妹かなーとか思っちゃった!サクさんひとりっ子でいらしたはずだけどな~って!」とか言われるので母さらににこにこ。さすがにそれはないだろう・・・と思いながらも、嬉しさのあまり泣き顔になっている先生を見て改めて感謝の念を強くする。先生、同い年。そして新婚さん。ありがとうございました。

あふれる感謝をきらきらと滴らせながらお暇し、すっかり感極まって車に戻る。

サク「私、将来えらくなったらこの病院に寄付するね!」
母親「そうして!」

将来っていつ、とか誰も突っ込まないまま、幸せな母子を乗せて車は青い空の下を走っていくのでありました。窓を開けて夏の匂いがする風を浴びたとき、病院に半袖で行ったことは初めてだったことに気づき、季節がめぐっていく喜びを改めて噛み締める私でした。新しい夏がきますね。
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by saku_2425 | 2010-07-12 01:54 | うたかた日記
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