真夏の朝の夢

連日すさまじい暑さが続いていますが、皆様生き延びておられますでしょうか。
38度超えとか聞くとびくっとするよな。うなされるレベルの高熱の中で普段と同じ生活を営めというほうが無理だと思うのだけど、大抵の方々はきちんと学校や会社に行ったり、仕事をしたりしていて本当にすごい。車通勤かつ完全内勤で、オフィスは完全空調という軟弱オフィスワーカーであるところの私、「もし電車やバス通勤だったら、そもそも朝、家から出る自信がない。

サク「もう夏、もう終わってよくない?」
同僚「まだ入り口だよ」

そんなヘタレな私ですが、今朝も軟弱にエアコンを効かせた車でぶーんと会社に行ってみると、月に一度の「オフィスビルの周りをみんなで清掃しようデー」だったのでぎゃふんとなる(忘れてた)。
仕方がないので掃除道具を手にビルの外へ出て、照りつける日差しの下ひたすらうつむいてぽてぽて歩く。暑いっていうか痛い。髪が焦げるような感覚がある。目の前がうっすら白くなる。
「何なのかしら、この苦行は何なのかしら」とうわごとのように呟きながら煙草の吸殻とか落ち葉とか拾っていたら、目の前ににょきっと投げ出された脚が見えて、ああ、人が落ちてる、とぼんやり思う。

人が落ちてる?

あわてて見直すと、歩道をふさぐように若い男性が仰向けで倒れているではありませんか。ぎゃー!
そばにはやはり掃除道具を持った中年男性が途方に暮れたように立って見下ろしている。びっくりして足を止めた私と同僚に気が付くと、ほっとしたように話しかけてこられた。

男性「あのー、何か倒れてるんですけど、救急車呼んだほうがいいですかね?」
同僚「えー、倒れてますね、えっと、この人誰ですか?」
男性「いえ、知りません」

あわてていると人は不毛な会話をするらしい。とりあえず脈があることを確認してから、「大丈夫ですか?お兄さん!お兄さん!」とみんなで声をかけたり叩いたりしてみるけど反応がない。
容赦なく照りつける日差しを遮るものが何もない場所で、真っ青な顔で滝のように汗を流している姿を見るとみんなの判断はすぐに固まり、同僚が携帯で救急車を要請する。その間に私は自販機でミネラルウォーターを数本買い、とりあえず1本をお兄さんの首筋に当て、もう1本でタオルハンカチを濡らしていると、いきなりお兄さんがぽかっと目を開ける。ギャッ!起きた!

息を飲んで見つめる私たちの目の前で、ぼーっと身体を起こしたお兄さん。
「だ、大丈夫ですか?」「とりあえず水飲んで・・・」「まず日陰に移動して・・・」などとおろおろ声をかける私たちを尻目に、ぼんやりと顔をしかめて緩慢に辺りを見回し、おもむろに口を開く。

「うわ、オレなんでこんなとこで寝とうとや?超暑い!まじ汗かいとう!」

一斉に安堵と脱力がその場を覆い、水を頭からかけてやろうかと思いながらもほっとして立ち上がる私たち。酔っ払いかよ!同僚は救急車を断ってから、「お兄さん、ここで寝ると死ぬよ」と冷静につっこんでいました。
真夏と真冬は路上で寝てはいけません。でもとにかく、よかったわ。まだぼんやりしているお兄さんに水とタオルハンカチを押し付けて引き上げてきましたが、あいつ、またあのまま眠りこんでないだろうな。
たまたまクリーンデーだったから良かったものの、普段は人通りが少ない道なので発見が遅れたら日干しになっていたかも知れない。運が良かったなあ。

そんな出来事もあった今日この頃です。天気予報では土曜までは猛暑が続くと言ってました。
電話の向こうで「天気がいいから散歩に行きたか」と言う祖父(89歳)と、「水分補給はガリガリ君でいいでしょ」と言う母(62歳)を叱ったり諭したりしながら、早く秋よ来いと念じる真夏日です。皆様もどうぞご自愛のほど。喉が渇く前に水分補給、が大事らしいですよ。みんなで牛乳を飲もうぜ!
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by saku_2425 | 2010-07-23 01:07 | うたかた日記
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