昨日、出社するなり王様に捕まる。
「この本が欲しいんだ。10時半までに入手して」 渡されたamazonのコピーを見ると、アメリカ人の建築カメラマンの写真集(作品集・洋書)。 「あるのか?」と思いつつ、手分けして市内の書店に電話をかけまくるも全滅。 「ありません。何でこの本が必要なんですか?」 「この写真集にこういう写真が載ってるの(ピンボケの画像のプリントアウトを渡される)。 この建築物の名前と、設計者の名前が知りたい」 「・・・写真集、どこで見たんですか」 「東京のバー。で、この写真は写メで撮った」 なぜそのときにメモしてこない。 このピンボケの写真(どうやら建物の内部らしい)から、どうやって建物名を特定しろと! 建築関係の友人に聞こうにも、この写真を口頭で説明できるわけがない。 (先輩は、「全体がオレンジと黒で、窓があって、天井がガラスで、やぐらがある)と言った) 要するに、ヒントはこれだけ。 ・Julius Shulmanの「Architecture and Its Photography (Jumbo)」に載っている ・ロサンゼルスにある建造物らしい ・写メ画像から見るに、個人住宅ではないようだ 結局私が頼ったのはネット。 「1時間ください。それでダメだったらamazonで注文するので、今日はあきらめてください」 「わかった。会議に入ってるから、判明したら差し入れて」 覚悟を決めてインターネットの大海に潜る。 にわかにアメリカの建築史、建築家、建造物に詳しくなりながら、糸をたぐるように情報を辿る。 英語のサイトばっかりでくらくらしながら潜水すること1時間。 ふと目にとまったのは個人の旅行記のようだけど、この写真の建物の雰囲気、もしかして・・・。 「先輩、このページのこの写真、ちょっと見てください」 「どれどれ・・・!サク~、これよ!間違いない!」 にわかに色めきたつ私たちに、なにごとかとふりむく周囲を無視してさらに検索を続ける。 1時間半後、プリントアウトした件の建造物の写真をそっと会議室に差し入れる。 王様、ちらっと目をやるなり、平然と「遅くなりましたが、こちらが例の建造物です」と席上配布。 ・・・捜索成功!! 会議が終わって出てきた王様から、「サクさんgoodjob♪」とお褒めの言葉を頂きました。 いやー、ネットってすごいわ。そして私ってえらい! 探偵の才能があるかもしれない!(ない) 午前中をまるまる潰した大捜索でしたが、かなり面白かったです。 ちなみに、結局なんの建造物だったのかというと、 名称:Bradbury Building 所在地:304 S. Broadway, Los Angeles, CA 90013 設計者:George H. Wyman ということでございました。映画「ブレードランナー」等にも登場している建物だそうです。 行ってみたいわ。
by saku_2425
| 2007-03-31 16:49
| 仕事というもの
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