改めまして、簡単な劇団四季「キャッツ」のレビューをば。
東京・五反田のキャッツ・シアター。初めて行きました。JR五反田駅から徒歩10分少々。 何だか「歴代横綱」のような風格であります。いろんな役があるんだにゃー(・・・)。 さて、劇場内に入るや否やキャッツの世界。 「猫たちが集まる都会のゴミ捨て場」としてつくられた劇場そのものが舞台装置なのだ。 舞台に向かってすり鉢状につくられた客席をぐるっと取り囲むようにでっかい長靴やら、傘やら、それは見事な舞台装置たち。開演までずっと「ほーっ」と見回し続けてました。 いよいよ開演。すーっと落ちた照明の中、暗闇に浮かび上がるのは無数の猫たちの目。 ここで隣の子どもが「ひっ」と小さく息を飲み、硬直してました・・・(笑)怖かったのね。 背を向けていた舞台がぐるっと回転し、猫たちが集まるステージが現れると、闇の中からそろり、そろりと猫たちが音もなく這い出てきて、舞台に上がっていきます。 「キャッツ」の舞台は、年に一度の特別な満月の夜(ジェリクルムーン)。 天上に上るただ1匹の猫を選ぶため、猫たちが集まり「ジェリクル舞踏会」が開かれます。 それぞれの生き方を誇り高く、歌い、踊るジェリクルキャッツたち。 そして夜が明ける頃、再生を許されるただ1匹の猫の名前が告げられる・・・。 そういうストーリーですが、ただぼーっと見惚れているうちに話は進んでいきます(笑) 猫たちはしょっちゅう客席に下りてきて、席の横を四つんばいで這ったり駆け抜けたり。 私も通路側の席だったので、何度か横にピッタリと猫がくっついて、じいっと目を見ながら歌ってくれたりしました(負けず嫌いなのでじいっと目を逸らさず見つめてました・笑)。 あと、握手もしてくれました。ええと、たぶん、あれはカーバケッティ・・・(違うかも・・・)。 個性的な踊りは秀逸!猫を模しているため、他のミュージカルではまず見られないようなダンスです。足音も立てずに飛び跳ね、寝そべり、舞い踊る役者さんたちに脱帽です。 マジシャン猫・ミストフェリーズのバレエダンスや、モテモテ猫・ラム・タム・タガーのロックな動きなど、それぞれに個性のある踊りも興味深く、知れば知るほど面白くなりそう。 音楽も素晴らしい。有名な「メモリー」では、グリザベラの歌声に思わず涙が出ました。 冒頭の、全員で歌う「ジェリクルキャッツ集まる・・・」という歌とか、ミストフェリーズを讃える「驚いたもんだ、素晴らしいやつだ・・・」という歌とか(どっちもタイトルが分からないんですよ)、ああ、CD欲しいな!と思いました。劇場で売ってたんだろうか。買えばよかった。 惜しむらくは、台詞がとにかく変てこなところ(個人的な感想なのでごめんなさい)。 ミュージカル的言い回しには慣れている私ですが、それでも違和感感じまくりでしたよ。 もっと自然な日本語にはできなかったのだろうか。それとも、わざとなのかな? キャッツは「台詞もすべて歌」というタイプのミュージカルなのですが、猫の名前も長ったらしくて聞き取りにくいため、「全体的に何を言ってるか分からない」ということになる。 いっそ、日本語ではないほうが分かりやすいのではないか、と思いました。 ロンドンキャストのDVDが出ているのだな、よし、今度観てみよう。 でも、鑑賞してよかったです。とても満足しました。素晴らしかったです。 2009年4月19日が千秋楽の「キャッツ」。未見の方は、機会があれば是非! 猫には「誰も知らない本当の名前」があるそうです
by saku_2425
| 2008-12-15 23:34
| アートをかんじる
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